警察に届け出ましょう。必要であれば、ご自身の言語での届出も可能です。韓国の法律は、本人の同意なく撮られた体の性的な画像を重い犯罪として扱っており、上限は懲役7年または罰金5,000万ウォンです。それを広めた場合も同じく重く罰せられ、かつて撮影に同意していたとしても扱いは同じです。持っている人、買う人、見る人も罪に問われます。警察が事件を受け付けるかどうかにビザの種類は関係なく、供述の際には通訳を入れてもらえ、インターネットから画像を消すための公的な支援もあります。記憶があいまいな部分があっても、動き出すには十分です。
どんな行為が違法な撮影にあたりますか?
法律が問うのは、撮られた人の同意の有無です。どこで起きたか、誰がカメラを構えていたかは問いません。いくつか例を挙げます。
| 状況 | 犯罪と上限 |
|---|---|
| トイレ、更衣室、ゲストハウス、自分の部屋に隠されたカメラ | 意に反する撮影(불법촬영)。懲役7年または罰金5,000万ウォンまで |
| 路上、地下鉄、パーティーで、誰かがあなたの体を撮った | 性的な羞恥心を起こさせうる画像なら、これも対象 |
| 交際相手が同意のうえで撮り、そのあとファイルを他人に送った | 同意のない共有。撮影そのものと同じように罰せられる |
| AIなどで、あなたの顔が性的な素材に合成された | 合成物(허위영상물)を作ること、広めることは別の犯罪 |
| チャットルームの人たちがファイルを保存したり見たりした | 持つことや見ることもそれ自体が犯罪で、上限は懲役3年、もしくは罰金で3,000万ウォン |
| 映像がお金目当てで売られたり、ネットに投稿されたりした | 懲役3年以上で、罰金刑は選べない |
どの行にあたるかを自分で判断しなくて大丈夫です。罪名は捜査官が決めます。
カメラを見つけた、撮られているのに気づいた。まず何をしますか?
証拠より、あなたの安全が先です。相手がまだ近くにいて、危なくないと感じるなら、店員や周りの人に知らせて警察に通報しましょう。相手の携帯を力ずくで取り上げようとするのは危険です。
- 隠された機器は動かさない。 離れたところから置かれた位置を撮影し、住所、部屋番号、時刻を控えます。警察は機器を押収でき、持ち主が自分から差し出した物も受け取れます。
- 見たことを書き留める。 記憶が新しいうちに、相手の服装、気づいたなら端末の機種、立ち去った方向を記録します。
- 領収書や予約の記録を捨てない。 ホテルの予約、タクシーの領収書、カードの決済は、いつどこにいたかを示してくれます。
- 友人にそばにいてもらう。 外国の警察署で一人きりになるのはつらいものですし、付き添いを連れていくことも許されます。
韓国語が苦手でも、供述できますか?
いちばん最初に、通訳が必要なことと自分の言語を警察官に告げましょう。捜査の段階では警察官が通訳人を依頼でき、事件が裁判所に移れば、韓国語を理解できない人には通訳が欠かせないとされます。韓国語の話せる友人は心の支えとして頼もしい存在ですが、供述を守るのは中立の通訳のほうです。友人があなたの言葉を誘導した、とあとで弁護側から言われる心配がないからです。
盗撮の被害者は、ほかの多くの被害者よりも強い権利として、信頼する人を同じ部屋に入れてもらうよう請求できます。申し出れば、その同伴者は聴取にも法廷にも同席できる決まりです。例外は、審理を本当に妨げる場合や、同伴者があなたの利益に沿って動いていない場合です。当日になってからではなく、聴取の日程を決める段階で申し出るのがよいでしょう。
調書に名前を書く前には、通訳を通して内容を確認させてもらうのを忘れずに。違っている文があれば、その場で直してもらいます。
長期のビザがない外国人だと、不利になりますか?
捜査や裁判には響きません。捜査を受けるのは加害者で、国籍がどこであっても、あなたが受けた被害の重さは同じです。
在留期間が尽きかけているなら、事件そのものが追い風になりえます。警察や裁判所があなたの受けた被害を扱っている間は、入管が在留期間を延ばしてくれる場合があるため、申請するときは届出の受理証を持っていくと役立ちます。在留資格を持たない方がいちばん恐れるのは、警察から入管へ情報が伝わることです。原則として、公務員は資格を持たずに滞在している人を見つけると入管に伝えなければならない立場にあります。ただ、性暴力処罰法の事件を扱う担当官は、あなたの救済のほうが大事だと考えればそれを控えられます。この裁量がどう使われるかは誰にも保証できないため、在留資格に問題を抱えているなら、出向く前に弁護士の意見を聞くのが先決です。
映像を消してもらう手順は?
裁判を待つ必要はありません。削除と処罰は並行して進みます。
- すべてのリンクを一覧にする。 サイト名と見た日付も添えます。アドレスが写るようにページの画面を撮っておきますが、動画そのものをダウンロードしたり転送したりするのは避けます。
- その一覧を警察に渡す。 警察官が投稿を自分の目で確かめたときは、サイト側と国の審議機関へ、投稿を消すか見られないようにするよう遅滞なく求める決まりになっており、その流れについてあなたに説明があるはずです。
- デジタル性犯罪被害者支援センター(디지털성범죄피해자지원센터)に連絡する。 この公的なセンターは、複製を探して削除を求める手助けをし、再投稿にも目を光らせます。ご自身の言語での支援があるかどうかも確認しましょう。
- サイトの運営者にも自分で求める。 通報フォームを使い、その内容があなたを写したものでプライバシーを侵害していると説明し、依頼した画面も保存しておきます。韓国の法律は、こうした依頼を受けた事業者が遅滞なく対応することを前提にしています。
「インターネットからあなたの痕跡を消します」と言って高額を求める民間業者には気をつけてください。まず公的なセンターにできることを知ってからでも遅くありません。
撮ったのが知り合いだった場合は?
よくあることです。交際相手、同居人、同級生といった人たちです。二人きりの場で撮られることに同意しても、他人に見せることまで認めた、とは扱われません。法律はこれを明文で定めており、あなたが自分で撮ってその相手に送ったファイルでも同じです。別れないなら、あるいはお金を払わないなら投稿すると今になって脅してくるなら、それはさらに重い別の犯罪です。
その人とのやりとりは、つらいものも含めて残しておくことです。誰がファイルを持っていて、それについて何が言われたかを示す手がかりです。加害者が映像で得たお金は、法律によって没収されます。
捜査や裁判の途中で、帰国してもかまいませんか?
かまいません。出国前に被害者の弁護士を選んでおけば、その弁護士が韓国に残ってあなたの代わりに動き続けます。捜査の状況を確かめ、事件が裁判所に移れば証拠を確認し、公判ではあなたの立場から意見を述べます。検察官が公判であなたを必要とするかもしれないなら、前もって証言を取っておけるかを早めに確かめるのが得策です。削除の依頼は出国後もメールで続けられるので、支援センターと弁護士には、帰国後も使える連絡先を知らせておくと安心です。
次にすること
日付、場所、手元にあるリンクを書き留め、加害者の手が届かないところに保管してください。届け出るべきか、事件が続く間に在留をどう守るか、出国後に弁護士にどう動いてもらうかを知りたい方は、外国人登録証とそのメモをお持ちのうえご相談ください。ご相談は有料です。お問い合わせいただくと、担当者から折り返しお電話し、費用についてご説明します。
법무법인 대한중앙
1533-7377
適用される規定
性暴力犯罪の処罰等に関する特例法(성폭력범죄의 처벌 등에 관한 특례법)第14条第1項(同意のない撮影、7年以下または5,000万ウォン以下)、第14条第2項(意に反する頒布。同意を得て撮ったものや本人が撮ったものを含む)、第14条第3項(営利目的での情報通信網による頒布、3年以上)、第14条第4項(所持、購入、保存、視聴、3年以下または3,000万ウォン以下)、第14条の2(編集・合成物)、第14条の3(撮影物を利用した脅迫)、第15条の3(犯罪収益の没収)、第23条の2第1項(警察による削除・遮断の要請と被害者への説明)、第27条(被害者の弁護士)、第34条第1項第1号および第2項(第14条の罪の被害者のための信頼関係のある人)、第41条(証拠保全の請求の要請)。刑事訴訟法(형사소송법)第180条(裁判所の通訳)、第218条(任意に提出された物)、第221条第2項(警察が依頼する通訳)。情報通信網利用促進及び情報保護等に関する法律(정보통신망 이용촉진 및 정보보호 등에 관한 법률)第44条の2第1項および第2項(被害を受けた人による削除の要請)。出入国管理法(출입국관리법)第25条の2第1項第2号(性犯罪事件の間の在留延長)、第84条第1項。同法施行令第92条の2第5号、同法施行規則第70条の2第2号。ここでいう刑事訴訟法は韓国の法律で、日本の刑事訴訟法とは別のものです。
一般的な情報であり、法的助言ではありません。事案ごとに事情は異なります。
